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派遣切りの嵐?派遣は3年で解雇されるって本当か弁護士に聞いてみた

みなさんは、“派遣社員”という言葉にどんな印象をお持ちですか? 正社員に比べて不安定な一方、ワークライフバランスを保てる働き方でもありました。

しかし、2015年9月30日に成立した、改正労働者派遣法により、派遣社員を受け入れられる期間が3年に……。つまり3年経てば解雇されてしまうということでしょうか?

そこで今回、アディーレ法律事務所・弁護士の岩沙好幸さんに、「派遣社員は3年で解雇されるって本当?」という疑問を投げかけてみました。

 

■解雇のタイムリミットはいつ?

同じ派遣労働者が、同じ課(同一の組織単位)で働ける期間は、3年が上限となった改正労働者派遣法。では、派遣法の改正より前から働いていた人の場合、具体的なリミットはいつになるのでしょうか?

「改正の経過措置として、以前から派遣で働かれていた方の場合、3年の起算日は“改正法施行後に結んだ契約の初日”となります。つまり、2015年9月30日以降で新しく結んだ契約の初日から、満3年が働ける期間となります」

つまり10年働いたベテラン主婦なら13年で解雇されるということですね。

 

■どうしても同じ職場で働きたい場合の頼みの綱は労働組合?

「派遣社員は3年で解雇されるって本当?」という疑問については、「本当です」とばかりも言えないようです。

「前述の通り、派遣期間の上限は原則として3年です。しかし、これには例外があります。例えば、企業は3年を超えて同じ派遣労働者を受け入れたいと思った場合、労働者の過半数によって構成されている労働組合等に意見聴取をして、同意を求めることができます。これによって労働者側の反対が無ければ、3年間の延長が認められます。

また、派遣労働者が派遣会社に無期限に雇用されている場合や、労働者の年齢が60歳を超えている場合などは、3年という期間制限は適用されませんので3年以上働くことが可能です」

あくまで企業側が積極的に働きかけないと成立しないのですね……。

 

■法律の中でも複雑な領域なので、困ったら弁護士に相談

これまでの話を聞く中で、労働者に有利と思える点がまったく見つからないのですが……。なにか、労働者側に有利な点はあるのでしょうか?

「改正により派遣元と派遣先双方において、派遣労働者と派遣先の労働者の均衡待遇確保のための措置が強化されました。

また、派遣労働者のキャリアアップ支援が派遣元に義務付けられ、派遣先にも特定の派遣労働者に対する労働者募集情報の周知が義務付けられるなど、キャリアアップに関する事項が法令として定められました。

しかし、条文はわかりやすいものとは言えません。労働分野は法律問題の中でも特に複雑な分野であり、なおかつ労働者の生活に密接にかかわる領域です。

そのため、仮に問題が生じた場合は、専門性の高い信頼できる弁護士に相談することが大切です」

なるほど、派遣労働者と派遣先の労働者の均衡待遇確保と言われれば、なんとなく理解できました。例えば大企業の内勤などで派遣社員が、“残業なし、有給休暇はあり”、などいいとこ取りだった面は、無くなるということですね。

 

いかがでしたか? 主婦や副業を持つ専門職のニーズに合っていた派遣社員。もし、どうしても納得がいかない方は、労働組合や弁護士さんに相談して会社に掛け合ってみるという手もありそうです。

 

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【取材協力】

※ 岩沙好幸(いわさよしゆき)・・・弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業、首都大学東京法科大学院修了。弁護士法人アディーレ法律事務所。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物好きでフクロウを飼育中。近著に『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。『弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ』も更新中。頼れる労働トラブル解決ならこちらへ

 

【画像】

※ Uber Images / Shutterstock