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司書さんは猫! モフモフが出迎えてくれる謎の「猫の図書館」に行ってきた

先日、大阪のオフィス街・淀屋橋を歩いていたところ、「小さな庭と猫の図書館」という不思議な看板を発見! 司書猫が常駐しており、コーヒーを飲みながら、猫の本が読める夢のような空間とか……。 どんな本があるのか? そして、どんな司書猫さんが……? 気になって入ってみることに。

ネクタイをした司書猫さんがお出迎え
雑居ビルのエレベーターを4階に上がっていくと屋上庭園があり、さらに螺旋階段で5階へ登っていくと、洒落たオフィスのような空間が広がっていた。

壁には猫の本がずらり。絵本、写真集、画集、小説、コミック、洋書などオールジャンルの猫本がなんと700冊以上も揃い、現在も増殖中とか。

街中のいろいろな場所に「本のある場所」をつくることで、人と人のつながりを生み出し、街をもっとおもしろくしようとする試み、「まちライブラリー」としての役割も果たしているそう。

5階にあがると、ラグドールの司書猫、シュレさんがお出迎え。もっふもふの毛皮+レジメンタルのネクタイがトレードマークのハンサム君です。
館長の廣瀬眞理子さんによれば、勤務時間中はこのネクタイをしているそう。普段は外していて、オンオフの切り替えもばっちり、さすがデキる男はちがいます……。

会話しているとテーブルに乗ってくるなど、お客様に興味津々のシュレさん。もともと廣瀬さんの飼い猫だったそうで、2014年12月2日のオープンより司書に就任。
「シュレはお客様大好きで、皆さんが心地よく過ごせるよういつも巡回しています(笑)。私がお客様を送り出すとき、一緒にガラスごしに見送っていることも多いんですよ」と廣瀬さん。

猫とふれあうことが目的のいわゆる猫カフェとはひと味違い、 ここで仕事や勉強をしたり、近隣の会社がアイデアミーティングに活用するなど、多目的スペースとして使われているという。コンセントはもちろん、無料Wi-Fiも完備しているのでノートパソコン持ち込みもOK。1人で来館するお客さんが大半だそうで、この日も、窓際の席に資料を広げて勉強中のビジネスマンの姿が。

会えたらラッキー? 人見知りのサブ司書猫も

そして、彼の視線の先にあるソファ席には……サブ司書猫のヴィトさんが気持ち良さそうに眠りこけていた。ロシアンブルーのヴィトさんは人見知りのため裏方が多く、あまり店内で接客することはないらしい。出会えた人はラッキーかも! 勉強に疲れたとき、ふと目をあげると寝顔に癒されそうですね。なお、休日にはホリデー司書猫の「マルちゃん」が出勤していることもあるとか。

ところで、どんな猫本があるのか、1部をご紹介すると……。生涯で500匹以上の猫と暮らしたといわれる猫好き作家、大佛次郎の絵本『スイッチョねこ』。『鞍馬天狗』などの歴史小説で知られる作家さんだが、こんなのも書いてたんですね。

少女と猫をモチーフにしたエロティックな作風で知られるフランスの画家・バルテュスの画集や、注目の絵本作家、おくはらゆめさんの『くろいながい』という愛らしい絵本も。なかなかこれだけの数の猫本を一度に閲覧できる場は少ないので、新しい発見がきっとあるはず。

それにしても、猫好き=かなりの確率で本好きでもある確率が高いように思うのですが、気のせいでしょうか……。

茶室では猫をとりいれた寄席や茶会イベントも

4階のスペースには「餘香庵」なる茶室があり、こちらでは定期的に「「猫(にゃんこ)寄席」や、「猫茶会」というイベントが定期的に開催されている。手前のテーブル席に猫のお客様が!! と思ったらクッションでした……。茶釜に頭を突っ込むなど、興味津々のシュレさん。「結構なお手前で……」といまにも言いそうですね。

この扁額は、千利休ゆかりの京都・大徳寺山門の古材を使ったものだそう。都会の真ん中の、しかも私設図書館内にある茶室……という斬新なアイデアは、もしかしたら利休好みなのかもしれませんね。

「猫のお茶会」は同店イチオシのイベントで、画像の猫茶碗でお抹茶が楽しめる。たくさんの本と、シュレ君があしらわれたオリジナルお茶碗が絶妙!! 猫モチーフの和菓子を、みんなで手づくりすることも。作法を知らなくても気軽に参加できるので、茶道入門編としてもおすすめ。

ちなみに、コーヒーはこちらのオリジナルカップに入れて出してくれる。藍色でやはり本と猫があしらわれており、テンションあがります……!

さまざまな人が集い、交流できる場に
現在、大学に籍をおき、臨床実践と研究をおこなっている廣瀬さん。ライフワークはひきこもり問題や今少しずつ明らかになってきた発達障害などて生きづらさを抱えた若者とそのご家族への支援。実は「小さな庭と猫の図書館」という場をその一助にしたいという思いがあったのだとか……。そんな隠されたテーマがあったとは驚きです!

「「ひきこもり支援機関さんとコラボして猫のお茶会や落語会のお手伝いをお願いしたり……まだまだ試行錯誤している段階なので、今後も猫をテーマに多くの人が楽しめるワークショップなどで、いろんな可能性を探っていけたらと思ってます」

店内にあふれる、クッションや時計、ポットといったインテリアアイテムも見逃せないポイント。と、そんなわけでひとことでは語れない、ちょっと不思議なお店、「小さなお庭と猫の図書館」のレポートをお届けした。図書の閲覧と自習スペースの利用だと、2時間500円、5時間でも1000円(いずれも1ドリンクつき)とリーズナブル! 最近は遠方からのお客様も増えているそうなので、皆さんもショッピングや旅行の合間にふらりと立ち寄って、司書猫さんとしばし語らってみてはいかが。
(まめこ)