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子どもがいないとダメですか?【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第3話】

結婚して3年が過ぎました。オットの希望もあり避妊はやめていました。いつでも妊娠する状態。しかし、妊娠しない。実家の母からは帰省のたびに「早く産め産め」コールが。

「不妊治療」という言葉はメディアなどで知っていました。しかし、治療をしようという気にはなれませんでした。

結婚して数年経った私たち夫婦に子どもがいないという話になると、同情されたり、気まずい雰囲気になったりする時がありました。

冗談まじりにもっと頑張れと応援されたり、妊娠に効果的なアドバイスをいただくこともありました。

もちろん不妊治療を勧められることもありました。

できなくても大丈夫よと励まされ、夫婦二人でも楽しむための人生のコツを伝授されることもありました。

こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~第3話

私にはそれらのすべてが、「子どもがいないとダメ」だと言われているように聞こえました。

結婚したら次は子ども。それが定番の流れ。それが幸せな人生。

当たり前でしょと言わんばかりの周囲の無意識の態度がどうも腑に落ちませんでした。

パートで働きだした職場の宴会で、酔っぱらった男性上司に子どもがいかに素晴らしいかをねちっこく語られ、そんな素晴らしい存在を産まないなんてダメダメ! 的なお説教をされたこともありました。

半笑いで対応しながら、え? 私ダメなの!? と頭の片隅でボーっと考えていました。(その上司とは説教後、表面上の付き合いだけに徹しました(笑)。)

こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~第3話

たしかに子どもは素晴らしい。子どもがいることはひとつの幸せ。

こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~第3話

自分の人生が「子どもがいること」でしか幸せじゃないとしたら、それは悲しい。

子どもがいるいないで人生が幸せかは決まらない、そう思っていました。今でも思っています。

幸せかどうかは結局はその人の生き方次第。

子どもは人生の何分の一かを共に過ごし、子育てという体験をさせてもらう相手であって、親の一部でも所有物でもありません。

ある年齢に達したら、彼らはそれぞれの人生を歩いていくでしょう。

子育てという貴重な体験はとても素晴らしいものだろうけれど、人生においての素晴らしい体験はそれだけではなく、もし今回の人生で子どもを持たなかったとしても、きっとこの世に生まれてきた別の役割があるのではないでしょうか。

こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~第3話

そんなことを考えていたので、不妊治療してまで産みたいとは思いませんでした。

積極的に子どもを「作る」ための治療は、自分の今の人生を否定するような気がしたのです。

自然に妊娠したなら育てるし、できなければできないで2人の生活でイイと思っていました。

夫婦での生活はとても幸せだったのですから。

私、今でも十分幸せなんですけど? 産まないとダメですか?産まないと不幸せなんですか?

大きな声で叫びたい衝動にかられていました。

こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~第3話
(中村こてつ)